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ロシアのV. プーチン大統領 G20に参加

プーチン大統領 は、G20 参加国、招待国、国際機関の代表団トップによる会議において意見を述べた。

 

V.プーチン大統領:尊敬する同僚の皆さん!

2020年、人類が直面した諸問題の規模は、じつに前例のないものです。コロナウィルスの蔓延、地球規模でのロックダウン、経済活動の凍結により、恐らく大恐慌時代以降、現代世界が経験したことのないであろう、システマティックな経済危機がはじまりました。

諸国の経済成長も、深刻な損害を受けました。パンデミックは、何万人、何十万人の命を奪い、何百人もの人々が仕事や、収入を失いました。

一部好ましい兆候もありますが、一番のリスクは、集団的で長期にわたる、いわゆる停滞的失業の可能性と、その結果としての貧困率の上昇、社会の不安定化で、そしてここでのG20の役割は、そのような事態を招かないということです。

ロシアは、G20議長国としてのサウジアラビアの努力を高く評価します。かかる状況下、今回のフォーラムの議題は、世界経済の回復、人々の健康と福祉の保護に焦点がうつされました。

2008〜2009年のグローバルな財政危機に立ち向かった経験から、G20は、パンデミックに関連する経済上のリスクを回避し、国連、世界保健機関、国際通貨基金、世界銀行その他主要なグローバル管理機関の線も含めた、ビジネス活動を再生させるための、一連の多方面なイニシアティブを発動しました。

我々諸国は、総額12兆ドルにも上る、世界経済を刺激するパッケージを用意しました。いま、米国大統領より、米国がいかに努力したかの話がありました。これは実に、米国経済の回復、すなわち、世界経済の回復に、大きく貢献するものです。

我々はともに、初歩的な医療上のニーズを満たすため、210億ドルを緊急に動員し、ワクチンの開発、製造、頒布にかかわる国際協力をはじめました。

ロシアは、他の諸国と同様、人々の生命と健康という、重要で根本的な価値を最優先として、前例のない危機対策を講じました。

国の経済を安定させ、社会的安定を保つため、ロシア政府はロシア銀行と共同で、住民、中小企業、リスクゾーンにある業界に対する複合的な支援プランを実行しています。銀行セクター、地方予算への支援が行われ、ビジネスに対する融資が供与され、国の投資が拡大しました。危機対策としての予算による支持は、GDPの4.5%となっています。

タイミングよくこれらを目的とする対策をとったことで、ロシアは、他の先進国同様、経済の後退を和らげ、保健システムを強化し、取り返しのつかない損失なく、大変な時期を乗り越えることができました。先ほど申し上げた対策の財源については、国内市場での長期的な債務資本の誘致や、すでにあった備蓄が役立ちました。

と同時に、われわれは、発展途上の経済や市場経済形成のさ中にある一連の国家には、客観的にみて、そのような可能性がないことを理解します。これら国々の固定収入は目に見えて減少し、一方、パンデミック対策に巨額の出費をする必要性は、事実上日ごとに高まっています。国民通貨の平価切下げは大きなリスクを伴い、従い、とくに債務の3分の2がドル建てになっている、歳入の低い国々にとって、国の債務にかかる費用が上がります。

国際通貨基金と世界銀行は、発展途上国を大きく助けました。4月、これら機関の提案により、G20は債務支払いに一時猶予を設けることを決めました。これは無論、待ち望まれていたイニシアティブではありますが、再貧困国のみを対象とし、市中融資元からの債務は含まれず、今年の発展途上国での債務経費全体において、4%以下がカバーされるのみです。

状況の悪化を防ぎ、経済や社会上の不平等が増長しないよう、追加の措置が必要だと思います。

国際貿易において溜まった深刻な問題にも取り組まなければなりません。たとえば、保護主義の防止、一方的な制裁措置の放棄、サプライチェーンの再稼働を目指さなくてはなりません。これについては、別の国際的な会合であるAPECの場で、昨日も話し合われたばかりです。

電子商業や、その他新しい経済上の現実に即した、多方面で万能な貿易のルール調整もまた課題であり、まだまだ多くのことがなされるべきです。

全体として、G20の枠内では、現在の挑戦に見合った、世界貿易機関の改革に対する共通のアプローチの模索を継続していくべきでしょう。安定し、効果的な、万能の規定と原理に基づいた、多方面の貿易システムがなくては、この課題は解決することができず、一方、世界貿易機関の代替となる存在も、今のところありません。

ロシアは、効果的で安全なワクチンが万人に入手できるようにするという、今回のサミットの中心的な決議案を支持します。免疫獲得のための薬剤は、全共通の社会的資産であり、そうなるべきものだという点に疑いはありません。わが国ロシアは、もちろん、それを必要とする国々に、わが国の化学者が開発したワクチンを提供する用意があります。これは世界初のワクチンとして登録された「スプートニクV」で、ヒトアデノウィルスベクトルのプラットフォームをベースとしています。ノボシビリスクの研究所が開発した、ロシア製ワクチンの第二号「エリワクコロナ」も完成しました。ロシア製ワクチン第三号も、もうすぐです。

パンデミックの規模は、手持ちの資源や開発結果のすべてを出すことをわれわれに強いています。われわれ共通の目的は、ワクチンのポートフォリオを形成し、地球上全ての人々に、安心できる防護手段を提供することです。それはつまり、尊敬する同僚の皆さん、誰もが作業にあたることになり、私としては、競争は避けられないのかもしれないけれども、何よりも人道的性質の観点に立ち、かつこれを最優先させるべきケースであるように思います。

強調しますと、この危機を、国連憲章、国際法の共通認識たる規定と原則に基づきつつ、グローバルな発展の水域を変え、環境と気候を守り、すべての国と民族間の平等な条件を整え、多方面協力の効果的なメカニズム、主要な国際機関を強化する可能性として生かすべきだということです。地球規模での問題を解決するためのこういったアプローチにこそ、経済主要国のメインフォーラムであるG20の主な課題と責任を見ています。

尊敬する同僚の皆さん、もう一度、今日の会合を主催したサウジアラビアに感謝申し上げたいと思います。また、皆さんにも、話をお聞きいただき感謝いたします。ありがとうございました。