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化学兵器禁止機関(OPCW)ロシア代表部のプレスリリース

2018年4月27日、フランス外務省公式サイトに仏英米およびこれに近い同盟諸国による共同声明が発表された。

ロシアに対するあからさまな対決姿勢とOPCWのさらなる政治的利用という動きの中で上記の国々が発表したこの声明は、4月26日にロシアとシリアがOPCW本部において開催した4月7日発生のドゥーマ事件に関するブリーフィングの意義を歪曲せんとしたものである。

しかししょせんは無駄な試みに過ぎない。各国は『擁護不可能なものを擁護』しようとしており、シリア政府軍による自国民への化学兵器の使用というでたらめな言いがかりを以て主権国家を攻撃し、これを証明するためにはあからさまに事実を歪めることも厭わない。

声明によれば、ロシアとシリアはOPCW事実調査団(FFM)によるドゥーマにおける調査の実施を『妨害し続けている』とのことであるが、実際にはロシア、シリア両国は4月10日技術事務局に対して事件調査のために専門家グループを迅速に現地へ派遣することを共同して要請している。

調査団のドゥーマ入りが遅れたことは、すべて米仏英の責任である。OPCWの4月10日付プレスリリースに4月14日朝調査団がダマスカス入りする予定であることが示されていたにもかかわらず、侵略的西側三国はシリアに対して背信的なミサイル攻撃を行った。OPCW調査団がダマスカスに到着する、まさに数時間前のことである。この行為は、仏米英三国がOPCWに何の価値も見出していないこと、またウズムジュ事務局長を代表とするOPCWの技術事務局に対して何ら敬意を有していないことを明らかにした。これに照らせば、OPCWに対して戦争を仕掛けているのは冒頭の声明の中で言及されているロシアではなく、米仏英の三か国であることは自明である。しかも彼らが仕掛けているのがプロパガンダ的な戦争ではない、まさに本物の戦争なのだ。

米仏英とその同盟諸国は共同声明においてOPCW技術事務局長の関与についても偽りの言及をしている。声明によれば、彼はロシアに対して「『証人』が『化学兵器使用演出のために雇われた』といった証言をするようなブリーフィングは、OPCW調査団が現在行っている作業と相容れない」と通告したという。しかし実際は、事務局長はロシア代表部に宛てた4月23日付書簡で「説明会は調査団の作業が完了した後に行うよう」提言したに過ぎない。

またハーグ入りしたシリア人証人については「まずFFM調査員がインタビューを行うべきだ」と技術事務局がロシア代表部に対して提言したという文言は、4月25日付OPCWプレスリリースにようやく現れたものである。これが西側諸国の圧力によるものであることは疑いがない。もっともこの時点までには技術事務局としても、ハーグに招待されたシリア人17名のうち6名についてはすでにFFMの専門家によって然るべき形で聴取が行われていた点については承知していたはずである。(上記以外のシリア人については、インタビュー自体を要請されなかった。)

4月7日のドゥーマにおける化学攻撃について現時点までに収集された情報の信ぴょう性には疑う余地がないとする共同声明参加国の主張は、根拠がなく到底批判に耐えられるものではない。被災者数500人とした声明での言及について言っているのではない、実のところドゥーマでは化学兵器による被災者など一人も見つかっていないのだ。

権威あるWHO見解の引用も不正確である。WHOのT.アダノム事務局長の説明によれば、あくまで化学兵器使用の『疑い』があるという話であり、その根拠も現地の自立的医療施設の情報によるものということだ。

偽善の極みと言えるのが、共同声明に盛り込まれたロシアに対する『OPCWへの協力要請』である。これによって明らかにされるのは、ただ一つ、次のことだ。(あからさまな嘘が暴かれ『現行犯逮捕』されることに)当惑した仏米英は、国際法破壊とOPCWおよびウズムジュ事務局長の権威失墜を図った自らの見苦しい行動について責任逃れをしようとしているのである。

仏米英の『自己欺瞞的政策』もそもそもこれに端を発する。4月26日に開催されたブリーフィングにこの三国の代表者は出席しなかった。『知らぬ顔をして現実を回避しよう』というわけだ。

悪名高き『ホワイトヘルメッツ』とは明らかに異なる『不本意の役者たち』の証言が論破されても何らまともな論拠を示すことができないため、仏米英の西側『トロイカ』はただひたすら自分たちの所業について責任逃れを始めた。

しかし、偽りの情報という『煙幕』の陰に隠れていることはできない。国際社会において破壊的な行為を繰り返し、シリアにおける政治的混乱の安保理決議2254号に則った解決の見通しをただ遠ざけるだけの『米仏英の動きを許しがたい』と見る国々は、増加している。こうした国々には、OPCW執行理事会の現行メンバーである国々も含まれる。