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2018年12月5日 ロシア外務省M.ザハロワ公式報道官のブリーフィングにおける質疑応答より

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質問:11月29日、サハリン州議会は、ロシア外務省に対し、日本との平和条約交渉から領土問題を除くよう要請することを可決しました。11月3日、日本の外務大臣は同国の基礎的な立場として、領土問題解決後の平和条約締結を表明しています。ロシア外務省は一度ならず、南クリルに関するロシアの主権に疑問の余地はないと発言しています。ロシアは日本との交渉において、どのような立場をとるのでしょうか?もしロシアの南クリルに関する主権に疑問の余地がないのであれば、1956年ソ日宣言のどの部分が交渉プロセスのベースとなっているのでしょうか?

回答:日本との交渉については、分量としても回数としても多くコメントを出し、当方の方針をお伝えしておりますので、ロシアの方針が不明だとか、明記されていないなどという疑問や批判は、お受けしかねます。外務省のホームページには、当省のブリーフィングや発言のテキスト、マスコミへの回答、ロシア外務大臣のインタビューがございますので、それをご覧になればこのテーマについて、最近、非常に高い関心が払われていることがわかると思います。また、ロシア側のとっている行動についても、詳しく述べられております。

当該の地方よりの要請は拝見しております。現行の法の枠内、当省の業務においては、このような要請はある特定の国民のグループの意思の表明として注意深く受けとめております。それは個人であることも、立法者のグループであることも、政党や社会運動の代表者であることもございます。これも当省の仕事の一部です。無論、こういった国民の意見は外務省に届けられるだけではなく、業務でも考慮されています。今回のケースでも同様です。この問題についての請願に対し、請願者は個別に回答を受け取ります。

ロシアの方針についてですが、もう一度申し上げますが、外務省のホームページに全て、余すことなく明記しております。また、11月14日にシンガポールで行われたプーチン露大統領と日本の安倍首相との会談で、1956年共同宣言を基礎に平和交渉プロセスを加速することで合意している点にもご留意ください。戦後、この文書がソ連およびその後継国となったロシアと日本との関係構築における、合意法的基盤となっています。宣言は両国政府が批准し、国連事務局で登録されています。こちらが、交渉プロセスに関し何かを付け加えたい、または削除したいと希望する人がいるとの質問についてとなります。この件では、交渉プロセスは既存の法的根拠を足場とします。すでに形成され、両国政府により批准され、国連事務局に登録されているものです。ここに、戦争状態を解消し、ソ連と日本との間で外交関係が復活したことを示す法的な事実が固定されています。

つまり、宣言および日本との政治的対話を参照することは、根拠があり当然なのです。もちろん、ロシア側としては交渉のプロセスにおいて、現在ある二国間文書や、1960年1月27日付および2月24日付ソ連政府の覚書を含む、外交上の交信を考慮すべきという立場をとります。以上が、この問題に関する追加の、非常に簡潔なまとめとなります。ですがロシアのこのケースにおける立場は、日本側と集中して対話を行ってはおりますが、非常に確固たる法的基盤に立つものであります。このような立ち位置は、自然発生的にできるものではなく、現行の法をベースとしているのです。